湧き水に浮かんだ先に、
森があった。鷲沢サウナでととのう
「近くのサウナ」に現れた、見たことのない名前。
その先にあったのは、まだ完成の途中にある、森の中のサウナだった。

サウナイキタイのアプリを、久しぶりに開く。
その中の「近くのサウナ」に、見たことのない名前がある。
鷲沢サウナ。
行ってみることにした。
鷲沢キャンプ場の、その奥へ
鷲沢サウナがあるのは、鷲沢キャンプ場の中。
キャンプ場の入口付近は少し気をつけたい。
それ以外は、細い山道を走り続けるような道ではなかった。

出迎えてくれたのは、気さくな好青年のオーナーさんだった。
聞けば、大学を卒業してから一人でこの場所を切り盛りしているという。
施設の説明を聞いているだけで、サウナへの思いが言葉の端々からにじみ出てくる。
まだ新しい場所だ。
オーナーさんの人柄そのものが、このサウナの空気をつくっているように感じた。
薪ストーブと、自分でつくる蒸気
テントサウナの熱源は、銭湯で見かける電気式ではなく薪ストーブ。
しかも、2台ある。
薪の熱でじっくり身体を温め、好きなタイミングでセルフロウリュをする。
水がサウナストーンに触れた音。
そのあと、熱い蒸気がゆっくり降りてくる。
ただし、2台の薪ストーブは入口の近くにある。
出入りするときは、思っていた以上に熱い。
急いで通ろうとせず、少し注意が必要だった。
薪の投入口は入口側を向いていて、火の管理はオーナーさんがしてくれる。
安心ではある。
けれど、サウナの中から炎を見ることはできない。
薪が燃える火を眺めながら入れたら、きっと、もっと長くここにいたくなる。
真打ちは、鷲沢風穴の湧き水
そして、ここの真打ちは水風呂である。
鷲沢風穴から湧く水が、そのまま水風呂へ流れ込んでいる。
冷たい水が止まることなく注がれる、掛け流しだ。

しかも、普通の施設では禁止されていることの多い「頭までつける」が、ここでは認められている。
サウナで蒸された身体を、湧き水にゆっくり沈める。
そして、仰向けになって浮かぶ。

聞こえるのは、湧き水が水風呂へ流れ落ちる音だけ。
視界いっぱいに広がる木々。
言葉にできない。
いや、言葉にしてしまうと、少し違うものになってしまう気がする。
これは、浮かんだ人にしか見えない世界である。
森の中で、静かに休む
水風呂のあとは、木々に向けて並べられた椅子へ。
屋根代わりのシェードの下で、森の風を受けながら身体を休ませる。


ととのった。
まだ、完成の途中
更衣室はテント式で、少し心もとない。
荷物を入れるロッカーはなく、棚に置くかたちになる。
オーナーさんがすぐそばにいるので盗難への不安は大きくなかったが、貴重品の扱いには少し気を配りたい。
使い終えたものは、専用の回収ボックスではなく、オーナーさんの横に置かれた袋へ入れる。
お風呂はない。
トイレはキャンプ場の設備を使うため、サウナエリアから少し歩く。
飲み水は用意されているが、それ以外の飲食はまだない。
サウナのあとに、何か冷たいものや軽く食べられるものがあったら。
ここで過ごす時間は、もっと楽しくなりそうだ。

そして、蚊は多い。これは自然の中なので仕方がない。
虫よけスプレーは置いてくれてある。
ただ、水風呂から上がって身体を拭きながら椅子へ向かってしまうので、なかなかスプレーをする流れにならない。
蚊取り線香もつけてくれていたが、正直あまり効いていなかった。
300円でポンチョのレンタルがあるので、借りてしまうのがいいかもしれない。
けれど、これらは単純な「悪いところ」ではない。
開業したばかりで、手探りのこともあるだろう。
設備には資金も時間も必要だ。
また来たとき、どんな場所になっているだろう
オーナーさんの人柄と、サウナへの熱い思いは、いまの施設からもしっかり伝わってきた。
サウナエリアは、これからさらに広げていくという。
この場所が、次に来るときにはどんなサウナになっているのか。
完成した姿だけを見るのではなく、少しずつ変わっていく途中を見届けるのも悪くない。
いい休日を、すこしずつ。
VISIT NOTE
訪問メモ
- 訪問日
- 2026年7月18日
- 場所
- 鷲沢キャンプ場内
- 熱源
- 薪ストーブ2台・セルフロウリュ可(訪問時)
- 水風呂
- 鷲沢風穴の湧き水・掛け流し・潜水可(訪問時)
- 持っていきたいもの
- 虫よけ、飲み物、貴重品をまとめる小さな袋
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