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コーヒー

シロクマは、
逃げていた。鈴家 マウントクボー・ハセン農園/17.2g → 39.3g/26秒

お風呂につからせるつもりだった。
シロクマの方は、そうは思っていなかった。

エスプレッソから顔だけ出したシロクマのおちょこと、輪花の皿にのせたクッキー
2026年10月3日。顔だけ、出ている。

いつものルーティーン。お風呂を出て、洗濯物を干す。

それが片付いてから、寝るまでのあいだの余暇の時間。

ここでコーヒーを淹れる。

私にとって、大事な時間である。

一週間の疲れをお風呂で流して、お風呂とコーヒーで心を落ち着かせる。誰にも急かされない、一日でいちばん静かな時間だ。

そして今日は、少しだけ特別だった。

昼間のアートクラフトフェアで見つけた、シロクマのおちょこ。これに、初めてエスプレッソを淹れる。

足元に、溜まっていく

豆は、鈴家のパプアニューギニア、マウントクボー・ハセン農園。17.2gを0,6,0で挽く。

ROKの下におちょこを置いて、アームを下ろす。

ROKから細く落ちるエスプレッソ。おちょこの中でシロクマの足元に溜まりはじめている
最初は、足元から。

落ちはじめたエスプレッソが、シロクマの足元に溜まっていく。

思い描いていたのは、肩までつかってふうと息をつく姿だった。

ところが、実際に見ているとどうも違う。

お風呂に浸かるというより、どんどん上がってくるコーヒーに怯えて、壁際まで逃げているように見えてしまった。

そう見えてしまうと、もうそうとしか見えない。手を胸の前にそろえている姿まで、身をすくめているように思えてくる。

なんとか、顔だけ

今回は抽出量が多めだった。26秒で39.3g。

エスプレッソが縁近くまで溜まり、シロクマの顔だけが出ているおちょこ
肩どころか、顔まで。

おかげで、シロクマはなんとか顔だけが出ている状態である。

しかも淹れているあいだに、はねたコーヒーが顔にしっかりかかっていた。

白い顔に、点々と茶色。少し申し訳ない気持ちになる。

楽しんでいたのか、恐怖を感じていたのか。

それは、シロクマにしかわからない。

ただ、器の中で何かが起きているのを眺めるのは、思っていた以上に楽しかった。

すぐに、消えた砂糖

できあがったエスプレッソに、スティックシュガーを入れてみる。

おちょこのエスプレッソにスティックシュガーを注いでいるところ。表面に白い砂糖がのっている
初めての、砂糖。

エスプレッソに砂糖を入れるのは、初めてだった。

ところが、入れたそばから砂糖が沈んで消えてしまう。

本来なら、クレマの上にしばらく砂糖がのっているものらしい。すぐに消えたということは、クレマが薄く、シャビシャビだったということである。

それは、見た目からも明白だった。

豆の性格、なのだろう

味はというと、酸味というのか、アルコールのようなキツさを感じた。

苦味はそんなになく、なんとも言えない感じである。

朝にカフェラテにしたときも、少し酸味があると感じていた。ストレートで飲むと、それがいっそうはっきり出てくる。

これは淹れ方の問題なのか、豆の性格なのか。

たぶん、豆の性格なのだろう。

そう思いながらも、どこかで自分の腕を疑っている。豆のせいにしてしまうのは簡単だけれど、それで終わらせたくない気持ちもある。

自分に合った豆に出会うのは、いつになるのだろう。

シロクマは、まだ顔だけ出してこちらを見ている。次はもう少し、落ち着いてつかれるお風呂にしてあげたい。

いい休日を、すこしずつ。

SHOT NOTE

抽出メモ

日付
2026年10月3日(夜)
マシン
ROK EspressoGC
豆
鈴家 パプアニューギニア マウントクボー・ハセン農園
粉量
17.2g
グラインダー
TIMEMORE C5ESP PRO/0,6,0
抽出量
39.3g
抽出時間
26秒
カップ
楽土 シロクマのおちょこ
飲み方
エスプレッソ+スティックシュガー
クレマ
薄くシャビシャビ。砂糖がすぐに沈んだ
味
酸味というか、アルコールのようなキツさ。苦味は弱い
あわせたもの
クッキー

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